属している「ものかき大学(通称ものがく)」にて行われた、ゆりにこさんのオンライン対談イベントに参加しました。
インフルエンサーとお仕事を進めていくコツや心構えなどを話してくれたゆりにこさん。われらが学長のまよまよ先生との対談で、惜しみなく貴重な経験をシェアしてくれました。
ゆりにこさんは、「ファンをつくる」のが得意なライターさん。ライティングの他にも、イベント主催や個人事業主向けのコンサルティングなどさまざまな分野で大活躍されています。
なかでも、普通の会社員から独立して4ヵ月でゆうこすさん(起業家・YouTuber・タレント)とのイベントを大成功させたエピソードは誰をもうならせるすごい実績です。
また、やまけんさん(ビジネスタレント事務所経営・プロデューサー)をはじめとするインフルエンサーの方たちから、厚い信頼を得てライティングを任されています。
今回のイベントでは、次々とインフルエンサーとの仕事を獲得していく秘訣が明らかになりました。
ゆりにこさんの秘訣に迫る前に、イベント主催のものかき大学について紹介します。
ものかき大学は、まよまよ先生(出雲企画代表 野口真代)が率いるライターの集まりです。スキルアップの一環として今回のイベントに参加し、ゆりにこさんからの教えをめいっぱい吸収しました。
それでは、イベントの内容をお伝えしていきましょう。
まよまよ先生に紹介されて画面に登場したゆりにこさん。
イベント参加者たちが「めっちゃかわいい!」とZoomのチャット欄をにぎわすと、「目に焼き付けておきますっ!」となんともキュート。
一気に参加者の心をつかんで、イベントがスタートしました。
「ひとり語りは苦手」というゆりにこさんに、まよまよ先生がインタビューしながらイベントが進んでいきます。
いままでにゆりにこさんが受けた仕事や、いまやっている仕事について深掘りしていくと、インフルエンサーから仕事を請け負うコツがどんどん出てきました。
ゆりにこさんが心がけているのは、まず自分がお客さんになることです。
「この人と一緒にお仕事がしたいなと思ったら、その人のお客さんになるのが正規のルートだと思っています。お金を払ってその人に会っている人がいるのに、営業をかけてその時間を奪うのはダメじゃないかなって。」
なるほど……!
相手の時間や利益を奪わないようにとの配慮なんですね。この話だけでも、どれだけ誠実に相手の方と向き合っているかが伝わってきます。
いまお仕事をしているお相手も、セミナーを受けたり、コミュニティに入ったりして接点を持っていったそうです。
相手のお客さんになったあと、ライターの仕事を任されたのはなぜだと思いますか?とまよまよ先生に聞かれると、ゆりにこさんは「うーん……」と考えながら、次のように答えてくれました。
「信頼関係が築けていたことは大きいと思います。あと、相手の望むものを私が提供できたのもあるんじゃないかな。」
たとえば、相手の方があれこれ細かく指示を出さなくても、「これやっといて欲しい」と言われたら文章を作ってWordPressに入稿してあとは公開するだけのところまで仕上げることができる。
「指示を出すことをストレスに感じる方もいるので、そこをくみ取って形にできるから任せてもらえたと思いますね。」
これはお客さんになって相手のことを深く知ったからこそできること。ゆりにこさんが選ばれる理由がよくわかります。
一緒に仕事をしたい相手がいる場合、その方にとってのメリットを追及して100%断れない申し出をするのが3つめのコツです。
ゆうこすさんとのイベント開催をしたときの話を教えてくれました。
このときのゆりにこさんからゆうこすさんへの「100%断れないオファー」は、
・イベント参加者にゆうこすさんの本を自腹でプレゼントします
・会場の用意をします
・すべての集客を行います
というものでした。
「よほどのことがない限りNOと言われないオファーを考えます。」との言葉どおり、本を出版されたばかりのゆうこすさんにとっては全く断る要素のない申し出です。
2つめのコツである「相手の実現したいことを知る」を徹底しているからこそできるオファーでもあります。
相手のことをとことん考えた行動、これがゆりにこさんが活躍されている秘訣なんですね。
そんなゆりにこさんがふだんの仕事で意識していることってなんでしょう。
まよまよ先生がずばっと切り込んでくださり、マインドも含めた貴重なお話も聞かせていただきました。
「自分に本当に求められていることはなんだろう、と考えながら仕事をすると成果物も変わってきます。」
文章を書く仕事でも、「ただ文章を書く」のと「伝えたい相手に伝わる言葉選びという通訳の役割を考えたうえで文章を書く」のでは仕上がりが変わってくる。
だから、常に自分に求められている役割を考えて仕事をしているそうです。
それから、自分ができることと相手が自分に求めていることが一致することも大事。
仕事をするときは、相手が求めていることと自分が提供できることのすり合わせからはじめる、とおっしゃっていました。
心地よいと感じるコミュニケーションの取り方は人それぞれ。
ゆりにこさんは、仕事相手がどんなコミュニケーションを求めているのかを知って、それに合わせることを意識されているそうです。
「コミュニケーションコスト」って聞いたことありますか?
コミュニケーションによってお互いに理解し合うのに、どれだけのやりとりを必要とするかを表す言葉です。
やりとりが多いほど、コミュニケーションコストがかかると表現されます。
影響力の高い人ほど忙しいので、コミュニケーションコストがかかることを嫌う人も多いと、ゆりにこさんは言います。
その場合は、最低限のやりとりだけで相手の望むものを提供できるように心がけているそう。
「どうしたらいいですか?とは聞かないです。」と、プロ意識を高く持って仕事に臨んでいる姿も印象的でした。
インフルエンサーさんとの仕事で失敗したことはありますか?という参加者からの質問に、「失敗したことは……ない……かな。うん、ごめんなさい、失敗したことありません!」と元気いっぱいに答えてくれたゆりにこさん。
「失敗したことがないと言っても、私が100%全部できるわけじゃなくて。
イチロー選手のようにどんなにすごい打者でも、打てて3割。私は、その3割の見極めが得意なんだと思います。」
ゆりにこさんにとってわくわくしない案件、できるイメージが持てない案件はうまくいかないと確信しているから、きちんと断るそうです。
そのぶん、わくわくするお話には全力で乗っかっていく。
「やりましょう!と盛り上がっているときがいちばんピークなんです。ノリと勢いで決めるの、大事ですよ!」
終始笑顔で、かわいらしいしゃべり口調のゆりにこさん。
でもとてもパワーのある明るさで、ストイックにお仕事に取り組んでいる姿に、参加者みんなが虜になりました。
「戦略家に見えちゃうのは嫌なんです」とおっしゃっていたけれど、相手のためをとことん考える姿勢が人一倍あるから、結果として相手の心を動かす行動ができているんだと強く感じます。
自分の仕事は相手にとってどれだけの価値を生み出せているのかを改めて考えるきっかけになった、素晴らしい対談でした。